[童話]日本武尊と明神さまの弓
日本武尊と明神さまの弓 11
「そんなことはありませんよ。たけるに、東方
の国を平定してほしいだけですよ」
そういって、おばはたけるをなぐさめました。
おばは、すさのおのみことから献上された「草
薙の剣」と、火うち石などが入っている袋をた
けるに渡しました。
「何かあったら、この剣と袋の中に入っている
物を使いなさい」と。
たけるは、草薙の剣と袋をもち、東方の国を征
伐するため道をいそぎました。
ある日。
たけるは、城にたてこもっている賊を討つため、
越後へ向かっていました。
つづく