開善寺の早梅の精

[童話]開善寺の早梅の精


開善寺の早梅の精 13


すると、
「次は、私がよみますね」
そういって、女の人は、すらすらと歌をよみ
ました。
「どうやったら、こんなに早く、歌がよめる
のだろう」
文次は、ふしぎに思いました。


文次が一句よむと、続けて女の人が一句よみ
ました。
歌をよむたびに、女の人は酒と料理をすすめ
ます。
何句よんだでしょうか。
二人は、数えきれないほど、たくさん歌をよ
みました。
文次は、すっかりよってしまいました。


        つづく