こんこんきつね・るみ

[童話]こんこんきつね・るみ


こんこんきつね・るみ 5           


「のどがからからなの。水を飲ませてくださ
いな」
るみは、少年にたのみました。
「はい、お水をどうぞ」
少年は、水をさしだしました。


「見かけない顔だけど、君どこからきたの?」
少年が聞きました。
るみは、はるかむこうの南天山からきたことを、
少年に話しました。 
少年の名前は、ひろ。
ひろは、もう一年も学校を休んでいるそうです。
ひろは、おかあさんが癌で入院していることを
話してくれました。


         つづく