こんこんきつね・るみ

[童話]こんこんきつね・るみ


こんこんきつね・るみ 7           


すると・・・。
黒い雲が、美しい黄金色の雲に変わりました。
そして、雲の間から、黄金色の太陽が顔をだし
ました。
「なんて美しい雲だろう」
ひろは、そっとつぶやきました。


「ひろ君、元気? おかあさんのこと、神様に
お願いしてあげたからね」
どこからか、るみのやさしい声が聞こえてきま
した。
「るみちゃん、ありがとう。るみちゃんと友だ
ちになれて、本当によかった」
ひろは、西の空にむかって、お礼をいいました。
「私もひろ君と友だちになれて、うれしかった
わー」 
るみの声が空から聞こえてきました。


西の山に、黄金色の太陽が、静かにしずんでい
きました。

 
     おわり