2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

花のほほえみ

いかりそう

花のほほえみ

九輪草

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 85 新しい出発 14 「そんな・・・」 そういったまま、きよはだまってしまいま した。 いくら明神さまが話しかけても、きよは何 も答えません。 「明神さま。きよは、だいじょうぶでしょ うか」 手長が心配して聞きました…

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 84 新しい出発 13 「次郎さんは、なぜそんなことをしたのでし ょう」 「おまえが、じゃまになったからじゃ」 「私が、じゃま?」 「そうじゃ」 「私が、じゃまだなんて」 「次郎は、大きな農家の一人娘とつきあって いた…

花のほほえみ

都わすれ

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 83 新しい出発 12 「きよ。火がどうしたのじゃ」 「火が南にともっていたの」 「何、火が南にともっていたと。きよ、それは、 ほんとか」 「はい。火が、いつもより南にともっていまし た。泳ぐ方向を変えようと思ったと…

花のほほえみ

おだまき

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 82 新しい出発 11 「手長、足長。ご苦労さま。きよを助けて くれてありがとう」 明神さまは、二人に何度も礼をいいました。 「さあ、そこへきよをねかせておくれ」 「はい」 手長と足長は、ふとんの上にきよをねかせ まし…

花のほほえみ

二人しずか

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 81 新しい出発 10 「早く水をはきださなくては」 手長と足長は、きよをかかえ岸にあがりま した。 そして、水をはきださせました。 「きよ」 「きよ」 二人は、何度もきよの名をよびました。 でも、きよの意識はもどりま…

花のほほえみ

おだまき

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 80 新しい出発 9 「あなた。うずにまきこまれないように、気を つけてね。それにしても、きよはどこへ行って しまったのでしょう。淵の奥深く沈んでしまっ たのかしら」 手長は、うずの中を、何度もかきまわしました。 し…

花のほほえみ

おだまき

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 79 新しい出発 8 「よし、わかった。手長、足長。きよのことを たのんだぞ」 どこからか、明神さまの声が聞こえてきました。 手長は、長い手でうずの中をかきまわしました。 しかし、何もひっかかってきません。 「あぶな…

花のほほえみ

黒百合

花のほほえみ

都わすれ

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 78 新しい出発 7 すると、手長がいいました。 「私、きよのためなら、どんなことでもして あげたい。あなた、私を背負って、うずのま わりを歩いてくださいな。私が、きよを助け 出すから」と。 「わかった。でも、手長、…

花のほほえみ

さつき

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 77 新しい出発 6 二人は、淵のまわりをみわたしました。 でも、きよの姿はありません。 「きよは、このうずにまきこまれてしまった のね。かわいそうに」 「このうずでは、助からないだろう」 「あなた、何をいっているの…

花のほほえみ

しゃが

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 76 新しい出発 5 「手長、足長。明神じゃ。わしの声が聞こ えるか」 「はい、聞こえます。何かご用でしょうか」 「きよが、湖でうずにまきこまれた」 「えっ、きよが? 場所は、どこでしょうか」 「小坂観音沖の淵じゃ」 …

花のほほえみ

おだまき

花のほほえみ

おだまき

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 75 新しい出発 4 「神様。どうか私を助けてください。お 願いします」 きよは、一心に祈りました。 この世で、次郎さんと会うことができて、 私は幸せだった。 次郎さん、ありがとう。 とうちゃん、かあちゃん。大切に育て…

花のほほえみ

ぼたん

花のほほえみ

口紅水仙

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 74 新しい出発 3 きよは、次郎がともしてくれた火をめがけ て泳いでいきました。 五分後。 「やっぱり変だ。泳ぐ方向を変えなくては」 そう思った時、目の前に大きなうずがあら われました。 「あっ、うずだ」 きよは、大…

花のほほえみ

さつき

花のほほえみ

つつじ

火とぼし山

[童話]火とぼし山 火とぼし山 73 新しい出発 2 きよは、暗闇の中を、向こう岸にむかって 泳いでいきました。 しばらくすると、西山にぽっと小さな火が ともりました。 「あっ、次郎さんだ。今日も火をたいてく れたのね。ありがとう」 きよは、西山にと…