[童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり
井戸で鳴く黄金色のにわとり 23
姫は、これ以上逃げることはできないとあき
らめました。
「おとうさま、もう逃げることはできません。
私は、敵につかまりたくありません。だから、
井戸にとびこもうと思います。 おとうさま、
大切に育てていただきありがとうございまし
た。おとうさまと過ごした日々、とても楽し
かった。おとうさま、ありがとう」
姫は、信廉にお礼をいいました。
「こっこ。守ってあげられなくて、ごめんね。
大好きなこっこと一緒だから、私は何もこわ
くないわ」
そういうと、姫はにわとりをだいて、井戸に
とびこみました。
つづく