ライオンめざめる


ライオンめざめる10


「じゃあ、ライオンは、なぜいたい
よぉってないていたのですか」
「それはのぅ、魔法をかけられた時、
魔法つかいの杖で、何度も強くなぐら
れたのじゃ。だから、体中が痛いのじ
ゃろ」



すると、ライオンが話しはじめました。
「王妃はかなしがって、小さくなった
私を、金のロケットにしたのです。
そして、王妃は、なくなるまで私を大
切にしてくれました」
ライオンは、やさしかった王妃をなつ
かしむようにいいました。



「そのロケットが、おおぜいの手をへ
て、こうしてかなの手にわたったのじゃ。
今までは、だれもライオンのうなり声を
聞くことができなかった。
でも、かなのおかげで、ライオンはやっ
と長いねむりからさめることができたの
じゃ。ライオンよ、ほんとうに良かった
のぅ」
かなは、神様の話を、ふしぎな思いで聞
いていました


                つづく



このつづきは、公立図書館などで読ん
でいただきたいと思います。



「ライオンめざめる」は、みほようこ
の四冊目の童話集・「ライオンめざめ
る」に収録されています。



「ライオンめざめる」は、風の神様か
らのおくりものシリーズ4。
今年十月、「鳥影社」から発行されま
した。



本の発売から、約一ヵ月たちました。
いくつもの公立図書館で、「ライオン
めざめる」の本を買っていただきました。
ありがとうございました。









ライオンめざめる―風の神様からのおくりもの〈4〉 (風の神様からのおくりもの (4))

ライオンめざめる―風の神様からのおくりもの〈4〉 (風の神様からのおくりもの (4))