きよと清太と、そして白駒


  きよと清太と、そして白駒71


「私に、祈りの大切さを教えてくれた
のは、母でした。
母は、毎朝神棚に向かって、みんなが
無事にくらせますように・・・と祈って
いました。そんな母の姿をみて、私は
育ちました」



「あなたが七才になった時、あなたの
家に白駒を送りました。
あなたが、どんな娘に育っているか、心
配でしたから」



「清太さんは?」
「清太は、諏訪の神様が、守屋山のふ
もとに住んでいる夫婦に授けたこども
です。
清太の家は、貧乏でした。でも、清太
の両親は、二人とも神様のような人で
した。



幼い時から、清太はおかあさんと一緒
に神社へお参りにきていましたよ」
「その話、清太さんから聞きました」


             つづく



信州の佐久地方には、「白駒の池」と
いう美しい湖があります。
その湖には、「白駒の池」という伝説
があります。



「きよと清太と、そして白駒」は、そ
の伝説をヒントにして、みほようこ
書いた物語。