2017-09-15 竹取物語 童話 石上の中納言と燕の子安貝 12 中納言の様子を聞き、かぐや姫は お見舞いの歌を送りました。 年を経て浪立ち寄らぬ住の江の まつかひなしと聞くはまことか 家来が、かぐや姫の歌を読んでき かせると、中納言は気力が弱って いたが、頭をもたげて、かぐや姫 に返歌を書きました。 かひはかくありけるものをわびはてて 死ぬる命をすくひやはせぬ 中納言は、かぐや姫に返歌を書 き終えると、ぐったりしてなくなっ てしまいました。 かぐや姫は、中納言が亡くなった ことを知り、気の毒に思いました。 そのことから、少しうれしいことを 「かいあり」というようになりました。 つづく