火とぼし山


 湖の氷の上を歩く娘 2


明神さまは、諏訪地方を守って
いる神様。
農耕の神様・狩猟の神様・風の
神様ともいわれています。



明神さまは、下諏訪に住んでい
奥さんの所へ行く途中でした。
「娘か。こんな寒い夜、あの娘
はどこへ行くのだろう」
娘のことが気になった明神さま
は、そっと後をつけました。



「みしっ」
「ばりっ」
娘が歩くたびに、氷の割れる音
がします。


        つづく