火とぼし山


   新しい出発 13


「きよ」
「きよ」
二人は、何度もきよの名をよびま
した。
でも、きよの意識はもどりません。



「明神さま。今、きよを助けまし
た。しかし、意識がもどりません。
どうしたらよいでしょうか」
「きよを、わしのやしきへ運んで
くれ」
「はい、わかりました」
手長と足長は、明神さまのやしき
へ、きよを運んでいきました。


       つづく