火とぼし山


   新しい出発 22


「きよ?」
「おまえの名前じゃ」
「私の名前は、きよというので
すか」
「そうじゃ」
きよは、自分の名前がわから
ないようでした。



「ここは、どこ」
「わしのやしきじゃ。わしは、
諏訪の神・明神じゃ」
「明神さまのやしき? 私は、
なぜここにいるの」


      つづく