[童話]女神さまからのおくりもの
女神さまからのおくりもの 96
第五章 それぞれの思い 14
清太のような青年が、きよのむこになってく
れたら、どんなにいいだろう。
そして、二人で力をあわせ、この家を守って
くれたらどんなにうれしいことか。
吉衛門は、そんなことを考えていたのです。
「清太。おまえの気持は、よくわかった。残
念だが、これ以上わが家で働いてもらうこと
はできない」
「なぜですか、庄屋さま。おじょうさまのこ
とは、今日限りきっぱり忘れます。どうか今
まで通りここで働かせてください。お願いし
ます」
つづく