女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの 104


第六章 清太、山の中の湖へ 3


いや、そんなことをしてもむだだ。
じゃあ、きよちゃんから、庄屋さまにお願い
してもらったらどうだろう。
そんなことをしたら、きよちゃんに迷惑がか
かる。
清太の心は、湖に浮かんでいる小舟のように、
ゆらゆらゆれています。


清太は、誰も通らない山道を、きよのことだ
け考えて歩きました。
清太の足音だけが聞こえます。
「さみしい道だな」
清太は、ふぅーと大きな息をはきました。



        つづく