2019-02-28 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 火とぼし山 6 第一章 次郎、西の村へ 4 「どうしたの。次郎さん」 「大事な話がある」 「次郎さん。話って、何?」 「おれ、引っ越すことになった」 次郎が、早口でいいました。 「えっ?」 きよは、次のことばが出ませんでした。 「いい仕事がみつかったんだ」 「どんな仕事なの」 「大きな農家で、住みこみで働くことになった」 「で、いつ引越しをするの」 「三日後」 「三日後?」 「仕事が忙しいから、早くきてほしいというんだ」 つづく