2019-04-23 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 火とぼし山 60 湖を泳ぐ娘 6 「だいじょうぶ、次郎さん。気をつけて 泳ぐから。今夜は明るかったから、泳ぎ やすかったわ。湖の水が、きらきら光っ て、とてもきれいだった」 きよがいいました。 「きよちゃん。いくら明るくても、昼間 とはちがうんだよ」 「たとえ、真っ暗でも、次郎さんがとも してくれる火を目印に泳いでくるから平 気よ」 きよのことばを聞き、自分がともす火が、 どんなに大切な火であるかということを、 次郎は知りました。 つづく