火とぼし山


   月に一度の出会い 7


すると、
「きよちゃん。実は、おれ・・・」
次郎が、いいにくそうに話を始め
ました。
「次郎さん。どうしたの」
「実は、きよちゃんと」
次郎さんて、ほんとにじれったい
人ね。
いいたいことがあれば、はっきり
いえばいいのにと、きよは思いま
した。



「きよちゃんと会っていることが、
主人にばれてしまったんだ。だか
ら、しばらくきよちゃんとは会え
ない」
「どうして、私たちが会っている
ことが、わかったの」


         つづく