火とぼし山


   湖を泳ぐ娘 2


 二人が話をしていると、
「ばしゃ、ばしゃ」
遠くの方から、音が聞こえてき
ました。
「何の音だろう」
手長と足長は、あたりをみわた
しました。



月あかりに照らされてみえたも
の、それは湖を泳いでいる娘の
姿でした。
娘は、頭に荷物をのせ泳いでい
ます。
「どこの娘じゃろ」
近づいてみると、きよでした。


         つづく