2017-12-30 火とぼし山 童話 湖を泳ぐ娘 1 月のきれいな夜でした。 手長と足長は、諏訪湖で魚をとっ ていました。 手長は、魚をとるのが上手でした。 今夜も、大きな鯉を三匹もつかま えました。 「ねえ、あなた。明日の朝、この 鯉を明神さまに届けましょう」 「そうだね。明神さまは鯉が好き だから、よろこぶじゃろ。大きな 鯉だから、さしみにして食べたら、 さぞうまいだろうな」 「甘露煮の方がおいしいわ」 手長がいいました。 つづく