女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの 79


ゆうすげの花咲く高原で 30


「清太。おまえは、きよをあきらめ
ることができるのか」
どこからか、声が聞こえてきました。
清太は、はっとしました。
でも、清太は、自分の気持をきよに
伝えることができませんでした。


「清太。おまえは、誰に遠慮をして
いるのだ。吉衛門に遠慮をしている
のか。きよが好きなら、好きだよと
いえばよいではないか」
どこからか、また声が聞こえてきま
した。


         つづく