女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの 82


ゆうすげの花咲く高原で 33


「とうちゃん。ただいま」
「ただいまもどりました。おそくなって
すみません」
「おかえり。遅いからどうしたのかと心
配していたのだよ」
吉衛門が、ほっとした顔でいいました。


「とうちゃん。ゆうすげの花って、美し
い花ね。私、時間がたつのもわすれて、
ゆうすげの花をみていたの。おそくなっ
てごめんなさい」
「無事に帰ってくれば、それでいいのだ
よ。清太、遅くまでご苦労さま。風呂に
入って、早くお休み」
吉衛門が、清太に声をかけました。


       つづく