[童話]女神さまからのおくりもの
女神さまからのおくりもの 109
第六章 清太、山の中の湖へ 8
「なんて美しい景色だろう。きよちゃん
にみせてあげたいな」
美しい景色をみているうちに、いらだっ
ていた清太の心は、だんだんにおだやか
になってきました。
「今すぐやしきを出て行ってほしい」
庄屋のことばを思い出すたびに、清太は
くやしい思いでいっぱいでした。
八年間、おらのことを、実のこどものよ
うにかわいがってくれた庄屋が、あんな
ひどいことをいうなんて・・・。
清太は、庄屋の気持がわかりませんでした。
つづく