女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの 90


第五章 それぞれの思い 8


「おらに聞きたいことって、何だろう」
清太は、吉衛門の部屋へいそぎました。
「何かご用でしょうか」
「清太。そこへおすわり」
「はい」
清太は、何をいわれるのだろうと、緊張
しました。


「清太は・・・娘のきよを・・・どう思
う?」
「おじょうさまですか。おじょうさまは
やさしいし、明るいし、しっかりしてい
るし。その上、美しい。すてきなかただ
と思います」
「いや・・・清太・・・そういうことを
聞いているのではなくて、つまり・・・
その・・・清のことが好きかどうかと聞
いているのだ」
 

        つづく