2018-01-13 火とぼし山 童話 湖を泳ぐ娘 25 「そんな時は、すーいすーいと、 早く泳げるの。誰かが、たぶん 神様でしょうね。私を守ってい てくれるのだなって思うわ」 「きよちゃんが、魚に? そんな ばかな」 そういって、次郎はだまってしま いました。 「今夜は、きよちゃんの話につい ていけない」 次郎は、心の中でそっとつぶや きました。 きよちゃんが、いくら泳ぎが達者 でも、こんなに早く湖を泳いでく るなんておかしい。どう考えても、 変だ。 つづく