女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの 94


第五章 それぞれの思い 12


どのくらいの時間がすぎたのでしょうか。
清太にも、吉衛門にも、長い時間がすぎたよう
に感じました。


「清太。おまえは、何もかもわかっているのだ
ね。清太の家が、わが家と同じくらいの家柄だ
ったら、どんなにいいだろう。私は、清太に会
った時から、そう思っていた。そして、清太が
一人っ子でなかったら、私の息子として、この
家にきてほしいと思ったこともある」
吉衛門は、落ち着きをとりもどし、静かに話し
始めました。


       つづく