[童話]女神さまからのおくりもの
女神さまからのおくりもの 100
第五章 それぞれの思い 18
きよ、そして清太。
勇気のないわしを、どうか許してほしい。
吉衛門は、心の中で二人にわびました。
「では、これで失礼します。明日は早いので、
あいさつをしないで出かけます。どうかみな
さまによろしくお伝えください。八年間、い
ろいろお世話になりました」
そういって、清太は吉衛門の部屋を出ました。
その日。
清太は、いつもより念入りに、馬小屋の掃除
をしました。
そして、馬たちを小川へつれていき、ていね
いに馬の体を洗いました。
つづく