女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの 101


第五章 それぞれの思い 19


どの馬も、みちがえるようにきれいになりま
した。
「今日で、お別れだね。今までありがとう。
元気で暮らすのだよ」
清太は、馬たちに声をかけました。


清太は、どの馬も好きでした。
でも、白駒は、特別な馬でした。
白駒は、きよとの思い出につながる大切な馬
だったからです。
白駒の背にきよをのせて走ることはもうない
のだなと思うと、清太はさみしく思いました。


「白駒。たくさんの楽しい思い出をありがとう。
元気で暮らすのだよ」
白駒は、何かを感じたらしく、清太にすりよっ
てきてあまえました。
その夜。
清太はきよのことを考えると、なかなかねつく
ことができませんでした。


        つづく