2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの12 きよは、清太の顔をみた時、いつ かどこかで会ったことがあるよう な、とてもなつかしい気がしました。 「どこで会ったのかしら」 でも、どこで会ったのか、思い出 せませんでした。 一方、清太は、きよの顔をみた時、 「あっ…

母の短歌89

蝋梅の香り漂よふ裏庭に 没らん日の光寂しみて立つ ギフチョウをひと目この目で見たきものと 監視役に山に入り来ぬ 氷河時代の生き残りときくギフチョウの 監視にきて見得し今日の喜び 行動範囲五十メートルときくギフチョウは 雑木林をゆるやかに舞ふ

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの11 「清太には、白駒の世話をしても らおうと思っている」 「清太さんが、白駒の世話をして くれるのね。 やさしそうな人で良かった。 とうちゃんも私も、白駒が大好き なの。清太さん、白駒だけでなく、 他の馬もよろしくね」 き…

春の花

「春の花」の写真を、どうぞ。 http://h.hatena.ne.jp/dowakan/ ページの下まで行ったら、「次」 を押してください。 続けて写真をみることができます。 画像を押すと、画像が大きくなり ます。

母の短歌88

温かき日を背に受けて前畑に 今年作らむ花思ひをり 電気店のテレビに映る吾が姿 老いさび見ゆれば背筋を伸ばす 急に逝きし友の作りしほうれん草 株張りし緑に冬の雨降る 強まり来し夕べの風に土竜おどしの 赤白の風車音高く鳴る

福寿草

「花のほほえみ」より 福寿草

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの10 第二章 諏訪からきた少年 二年がすぎました。 まゆみの実がピンク色になった、 秋のある日。 長者の家へ、少年がやってきました。 少年の名前は、清太。 十二才。 心のやさしい、利口な少年でした。 「清太。これが、わしの一…

母の短歌87

わが生きし齢と同じ昭和の世 遂に終るか三時間の後 元旦の雨に濡れて艶めけり 亡き夫植ゑし万年青のつぶら実 株植のハナダイコンの葉をぬらし いつしか雪の雨に変れり 黄梅を寂しき花と詠みたまひし 先生を偲び花に向ひぬ

母の短歌

母の短歌84 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090204#p4 母の短歌85 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090205#p4 母の短歌86 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090206#p4

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの9 「おじいさん。白駒を、散歩につ れていっていい」 「いいですよ」 「白駒、散歩に行くよ」 きよが声をかけると、白駒はきよ の後をおとなしくついてきました。 きよと白駒は、天気の良い日には、 よく散歩しました。 白駒が一才…

母の短歌86

掃きよせるも松葉のみなる師走の庭 埃立つまでに白く乾きぬ スズランも岩煙草も素枯れし庭に 藪柑子の朱実色冴えて見ゆ おしなべて素枯るる中に在りし日に 夫の植ゑたる万年青勢ふ 子の大学合格祈りて小さき石に 般若心経書きしも遠き思い出

母の短歌

母の短歌81 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090201#p4 母の短歌82 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090202#p4 母の短歌83 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090203#p3

君子蘭

「花のほほえみ」より 君子蘭

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの8 その後。 何日たっても、飼い主はあらわれ ませんでした。 白駒は、他の馬と一緒に、長者の 家で大切に育てられました。 きよは、白駒に会いに、毎日馬小 屋へ行きました。 「白駒は、元気?」 「元気ですよ、おじょうさま。 白…

母の短歌85

庭隅に娘の植ゑゆきしスズランの 赤き実濡らして時雨過ぎ行く 戸締りを忘れし二階の部屋内に 十三夜月明るく照らす まとまらぬ歌を心に歩みゆく 夕べ枯葉の音たてて舞ふ 桑の枯葉音立てて舞ふ農道を 日課のごとく足早にゆく

りゅうのひみつ日記

2月4日 かんそう[童話]風の神様からのおくりものを読んだよ 子を助けるみたい おしまい 風の神様からのおくりもの2 http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090205#p1 「風の神様からのおくりもの」は、 みほようこの初めての童話集・ 「風の神様からのおくり…

君子蘭

「花のほほえみ」より 君子蘭

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの7 「きよの好きな名前にしなさい」 「じゃあ、白駒にする」 「白駒か。すてきな名前だね」 長者が、うれしそうにいいました。 「あなたの名前は、白駒よ。 今日から、わが家でくらすの。 私の名前は、きよ。よろしくね」 きよが、…

母の短歌84

霜下りるまで咲きつがむインパチェンス 切りもどしして追肥を与ふ 夫の分まで長生きせよと言ひくるる 娘等あれば命愛しまむ 西日さす網戸につきし草の綿 光りて風に靡くひととき 武田軍の狼煙をあげし跡地とぞ わが住む丘を遠く見放くる

春の花

春の花 http://h.hatena.ne.jp/dowakan/ 「春の花」を、たくさんのせてあり ます。 「春の花」をどうぞ。 ・ 画像を押すと、画像が大き くなります。 ・ ページの最後までいったら、 「次へ」を押してくだささい。 「花のほほえみ」より 桜

黄梅

「花のほほえみ」より 黄梅

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの6 きよ。飼い主がみつかるまで、わが 家でこの馬を預かってあげようね。 そういって、長者は、馬の背中をや さしくなでました。 「とうちゃん。この馬、誰の馬かしら」 「さあ、誰の馬だろうね。 馬がたおれていた場所へ、わが家の…

母の短歌83

わさび畑の澄みし流れに緑を写し 夏の日ざしにきらめきやまず 還暦を過ぎて再び「恍惚の人」読めば 老いの悲しみ心に沁みぬ ありし日に夫の植ゑたる薊の綿毛 澄み渡る空に光りては消ゆ ダイエットの話に弾む友等の中に 太りたるわれは言葉なくをり

君子蘭

「花のほほえみ」より 君子蘭

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの5 湖のほとりでは、もみじが真っ赤 に紅葉していた。 その姿が湖にうつって、とてもき れいだった。 湖のまわりを歩いていると、この 馬がたおれていたんだ。 みると、足にけがをしている。 とうちゃんはよもぎをさがし、き ずの手…

母の短歌82

咲きつぎし紫蘭の花も終わりたり 先生偲び夕庭に立つ 庭隅にはびこりしクラマゴケ 朝の木漏れ日にあやしく光る 大正池の枯木並み立つ遊歩道 うつぼ草の花いま盛りなり 大正池に並み立つ大小の枯木立 梅雨止りの日に白く浮き見ゆ

りゅうのひみつ日記

2月2日 よんだ[童話]雪んこの舞を読んだよ けいこをするんだよ おしまい 雪んこの舞 http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090202#p1 童話「雪んこの舞」は、みほようこの 初めての童話集・「風の神様からのおく りもの」に収録されています。 風の神様からの…

梅つぼみ

「花のほほえみ」より 梅つぼみ

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの4 とうちゃんは、帰る道を探し、山 の中をあちこち歩いた。 でも、帰る道はなかなかみつから ない。 「どうしよう」 とうちゃんはあせった。 でも、あせってみてもしかたがない。 とうちゃんは木の株に腰をかけ、お 手伝いのばあや…

母の短歌81

猩々袴のふくらみて来し赤き莟 たちまち埋めて春の雪降る 根雪残る安房峠を下りきて 若葉かがよふ高山の町 父君の葬りにも帰れぬ嫁に代り 心さびしみみ骨を拾ふ とう立ちて出荷のできぬ白菜が 畑に白く乾きて並ぶ