2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧
雨止みし夕べの庭に色褪せし アヤメの花の雫滴るるを摘む 墓掃除終りて在りし日夫の植ゑし ハナノキの木陰に娘と茶をのむ 株張らず早続きに下葉枯れし 里芋に深々と土寄せをする 餅を焼き大根を煮てごぜ達を もてなし居りし母の面影
母の短歌119 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090311#p3 母の短歌120 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090312#p2
「花のほほえみ」より クロッカス
女神さまからのおくりもの43 そんなわけで、どこの馬かわから ないけれど、白駒はずっとわが家 にいるの。 ねえ、白駒。そうよね?」 きよは、白駒の目をみながらいい ました。 「そうだったのか」 「清太さん。そうだったのかって、 どういうこと?」 「…
摘みてたのし食ひてうましと子規言ひし 土筆摘みきて胡麻和へにす この坂を杖にすがりて妻君の 墓参りされたる先生思ふ 錦木の散りしく小花払ひつつ 木下に植えし三つ葉を摘みぬ 夕風に細波たてる隣田に 今年は新築の家の灯揺らぐ
女神さまからのおくりもの42 森の中にある青く澄んだ湖。 真っ赤に紅葉したもみじ。 そのもみじが湖にうつっている。 清太は、そんな景色を想像し、わ くわくしました。 「いつか、きよちゃんと一緒に、 その湖をみに行きたい」 清太は、そう思いました。 …
クレーン車の大き手が吊るユニットを 重ねて忽ち家の形整ふ 三十円の値札つきしまま亡き夫の 買ひ置きし小刀錆びて出できぬ 己が為のみの栄養バランスを 考へて厨に立ちて馴れきぬ 年金の現状届をゐだし来て 今年も健やかに生きたしと思ふ
3月11日 かんそう[童話]かきつばたになった少女を読んだよ 家に帰るんだよ おしまい かきつばたになった少女6 http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090311#p1 「かきつばたになった少女」は、 霧ケ峰高原の八島湿原に咲いている かきつばたのお話。 ある日…
女神さまからのおくりもの41 昨年の秋、麦草峠の近くの森へ、 きのこをとりに行った。 その時、長者は道に迷った話をし てくれた。 このあたりに湖があったはずなの に、なぜないのだろうと、長者は ひとりごとをいっていた。 何ひとりごとをいっているの…
足止めて珍しみ見る石切場 機械の上に小さき虹たつ 毛利さんのスペークシャトルからの宇宙授業 始まるを待つ心たかぶりて 雨に濡るる野菊の花にまた寄りて 足りし心に去る左千夫記念館 在りし日に夫の植ゑたるベニマンサクの 花を濡らして時雨過ぎゆく
母の短歌116 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090308#p4 母の短歌117 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090309#p3
はてなフォトライフの 「花のほほえみ」を、更新しました。 花のほほえみ http://f.hatena.ne.jp/dowakan/ 福寿草・水仙つぼみ・クロッカス つぼみ・すみれなどの写真を、追 加しました。「スライドショー」も楽しめます。
女神さまからのおくりもの40 「きよちゃん。白駒のことを、聞 いてもいい?」 「いいわ、清太さん。改まって、何」 「白駒って、何才になるの」 「白駒は、私が七才の時、わが家 へきたの。だから、十才かな」 「きよちゃん。白駒は、どこから きたの」 「…
たそがれて尚厳しき暑さのほてり残る 入り来る風の生あたたかし 幾度も鍵をたしかめ床に入る ことにも馴れて老いひとり住む 緑増し稲田の水面せばまりて ウリカワの白花風のまに見ゆ 残暑の中咲く松葉ボタンの花 閉ざす時も日毎に早くなり来ぬ
3月9日 かんそう[童話]かきつばたになった少女を読んだ 花をプレゼントするのかー おしまい かきつばたは、誰に花をプレゼント するのでしょうか。 かきつばたになった少女4 http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090309#p1 「かきつばたになった少女」は、 …
女神さまからのおくりもの39 途中の高原には、あざみややなぎ らんなどの花が咲いています。 車山では、日光きすげの花が満開 でした。 山の肩だけでなく、山すそまで、一 面に日光きすげの花が咲いています。 数千本、いや数万本、もっとたくさ んの花が…
白テッセン白花マンテマ咲くあたり 夕光ながく花明りする 隣り町へゆくがごとくに十日間の 海外出張を汝は告げきぬ 医師の告ぐる検査結果に安らぎて 夕餉の食欲俄かに進む 医師の身で五十才で逝きし兄を恋ふ 胃の再検査の知らせを受けて
母の短歌113 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090305#p4 母の短歌114 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090306#p3 母の短歌115 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090307#p4
「花のほほえみ」より 水仙のつぼみ
女神さまからのおくりもの38 「ねぇ、とうちゃん。清太さんと ゆうすげの花をみに行ってもいい でしょ」 きよは、再び長者に聞きました。 「まあ、清太なら・・・心配ないだろ う。きよ。気をつけて、行ってお いで」 「とうちゃん。ありがとう」 「きよ。…
在りし日に夫の植ゑたる花大根に 紋白蝶のもつれつつ舞ふ 埃立つ迄に乾きし門先に 土竜もたげし黒土匂ふ 透視板に医師の貼るわが胃の写真 恐れを持ちて覗見をする ヒムロ誌に吾と同じく亡き夫と 詠める歌多しなべて寂しも
3月7日 よんだ[童話]かきつばたになった少女を読んだ かきつばたのそばにいるのかー おしまい かきつばたになった少女2 http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090307#p1 「かきつばたになった少女」は、 みほようこの四冊目の童話集・ 「ライオンめざめる」…
「花のほほえみ」より 福寿草
女神さまからのおくりもの37 「そうよ。二人でみに行くの。 とうちゃん、ゆうすげの花をみに 行ってもいいでしょ」 「きよ。おまえは、嫁入り前の大 事な体なんだよ。 今、縁談の話もいくつかあるしね」 「とうちゃん。清太さんは、誠実 な人よ。 だから、…
亡き夫を心におもひ下り立てば 在りし日植ゑし春蘭の咲く 左千夫先生の小説の舞台となりしお蛇ケ池 雨に煙りてただに静もる 母ここに座りゐましと心しむ 故里に来て姉と並ぶ縁に ちぎり絵に励みし今日は掃除機の 塵に目にたつ色とりどりの和紙
3月6日 かんそう[童話]かきつばたになった少女を読んだ 少女がいるのかー おしまい かきつばたになった少女1 http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090306#p1 「かきつばたになった少女」は、 みほようこの四冊目の童話集・ 「ライオンめざめる」に収録さ れ…
女神さまからのおくりもの36 「私、とうちゃんに聞いてみる。 もし許してくれたら、一緒に行っ てくれる?」 「もちろん。長者が、夕方の外出 を許してくれるといいね」 二人は、ゆうすげの花をみるのを、 楽しみにしています。 次の朝。 「とうちゃん。今…
柿むきを終へて安きか友の家の 窓は今宵早くも暗し 知至先生のみ庭に立ちて寂しき花と 詠まれし黄梅に向ひ偲びぬ 雨のまま啓蟄の今日昏れゆきて 六時の鐘の鈍く響きぬ わが庭の春の初花アネモネの 赤きを切りて夫に供へむ
「春の花」いろいろ http://h.hatena.ne.jp/dowakan/ ほほえみの左欄へ、 dowakan - はてなハイクを はりつけました。 「春の花」がいろいろのっています。 「春の花」をどうぞ。 ・ スクロールしてみてください。 ・ 画像を押すと、拡大します。
3月5日 よんだ[童話]うぐいすの橋を読んだよ お礼をするんだよ おしまい うぐいすの橋5 http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090305#p1 初めて読んでくださったかたへ うぐいすの橋1 http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090301#p1