ふしぎな鈴8
姫が十才になった春のある日。
姫は庭へでて、満開の桜をじっと
ながめていました。
そして、おとうさんからもらった
桜の鈴を、何回かふってみました。
「リーン・リーン・リーン…」
姫が七回鈴をふった時、どこから
か話し声が聞こえてきました。
「誰だろう?」
あたりをみまわしましたが、誰も
いません。
じっと耳をすませて聞いていると、
桜の花がこんなおしゃべりをして
いました。
「小桜姫さまってね、…女の子だ
けど…小鳥やちょうが…大好きな
んですって」
「そういえば…姫のおとうさまも…
小鳥が大好きですものね」
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20081116#p1
「ふしぎな鈴」は、みほようこの
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。
リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。
http://www.bk1.jp/product/02593627
「鳥影社」へ直接注文することも
できます。
送料は無料です。