女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの 113


第六章 清太、山の中の湖へ 12


おらが死ねば、とうちゃんもかあちゃんも、
悲しむだろう。
親より先に死ぬことはできない。
でも・・・おらは、きよちゃんのことを忘
れることができない。
いろいろな思いが、頭の中をよぎりました。


ふと、向こう岸をみると、きよにそっくり
な女の人が立っています。
「きよちゃんだ。きよちゃん、いつここへ
きたの」
「早くこっちへおいでー」
女の人は、さかんに手をふっています。


       つづく