2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ふしぎな鈴「校長先生と桜の鈴」の章

ふしぎな鈴「校長先生と桜の鈴」4 「わぁ、うれしいなぁ。もしかして…もしかして… その鈴は小桜姫さまが大切にしていた鈴ですか?」 「どうして、かなは桜の鈴のことを知っているの?」 「とうちゃんがなくなった時、小桜姫さまは二つの 鈴を大切にしていた…

ふしぎな鈴「校長先生と桜の鈴」の章

ふしぎな鈴「校長先生と桜の鈴」3 みごとに咲いた桜の花の下で、「この鈴を大切に するのだよ」といって、娘に鈴をわたしている光 景が浮かんできたのです。 それだけではありません。娘とすごした鎌倉の様 子が、走馬灯のように校長先生の頭の中にうかん …

ふしぎな鈴「校長先生と桜の鈴」の章

ふしぎな鈴「校長先生と桜の鈴」2 「不思議なうぐいすだな」 かなはそう思いました。 うぐいすに案内されて丘へつくと、桜が美しく咲いて いました。 そして、桜の木の下には、校長先生が立っていました。 「美しい桜だねぇ」 校長先生は笑顔でいいました。…

ふしぎな鈴「校長先生と桜の鈴」の章

ふしぎな鈴「校長先生と桜の鈴」1 それから何ヶ月か過ぎました。 かなは一年生になりました。 かなの小学校へ、長いひげの校長先生がふにんし てきました。 小柄な色黒の先生でした。 先生のひとみは温かく、いつもきらきらと輝いて いました。 かなは校長…

ふしぎな鈴「朝顔のエスカレーター」の章

ふしぎな鈴「朝顔のエスカレーター」6 たんぽぽやすみれやれんげの花が、野原一面 に咲いています。 空は真っ青で、黄金色の太陽が、目の前にき らきらとかがやいていました。 花のまわりを、白や黄や紫のちょうが、ひら ひらまっています。 はるかむこうに…

グラジオラス

「花のほほえみ」より グラジオラス

ふしぎな鈴「朝顔のエスカレーター」の章

ふしぎな鈴「朝顔のエスカレーター」5 そして、あちらにひとつ、こちらにひとつと、花 が咲き出しました。赤い花も白い花もあります。 紫の花も、ピンクの花も咲き出しました。何千何 万という花が、色とりどりにぱっと音がして開い ていきます。色あざやか…

グラジオラスのつぼみ

「花のほほえみ」より グラジオラスのつぼみ

ふしぎな鈴「朝顔のエスカレーター」の章

ふしぎな鈴「朝顔のエスカレーター」4 初めちらちら降っていた雪も、いつの間にかぼ たん雪にかわりました。 雪をみているうちに、かなは黄金色の鳥がおい ていった、黒い種のことを思いだしました。 かなは机の奥から黒い種をだしてきて、そっと 手の上にの…

童話集「ライオンめざめる」

童話集・「ライオンめざめる」は、みほようこ の四冊目の童話集。 風の神様からのおくりものシリーズ4。 今年http://www.choeisha.com/ から発行されます。 今、本を製作中。 九月までには、本ができる予定。 挿絵は、長野ひろかず先生。 とてもすてきな挿…

ふしぎな鈴「朝顔のエスカレーター」の章

ふしぎな鈴「朝顔のエスカレーター」3 「かなさん、私は遠い国からあなたのおとうさ んを迎えにやってきました。これからおとうさ んは遠い国へ旅立ちます。 おとうさんは、あちらの国でかなさんやおかあ さんのことを、ずっと見守っていますからね。 では、…

ふしぎな鈴「朝顔のエスカレーター」の章

ふしぎな鈴「朝顔のエスカレーター」2 かなはおとうさんの体にしがみつき、体をゆす りました。さっきまで元気でいたおとうさんが、 急になくなってしまうなんて、かなには信じら れませんでした。 「かな、おとうさんのそばで、少しお休み」 おかあさんに…