2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

花のほほえみ

白椿

花のほほえみ

白椿

開善寺の早梅の精

[童話]開善寺の早梅の精 開善寺の早梅の精 17 「文次さん。昨夜は、ほんとに楽しかったわ。 ありがとう。来年、梅が咲くころ、ここで会 いましょうね。きっとよ」 どこからか、やさしい声が聞こえてきました。 「あの美しい女の人は、早梅の精だったのか…

花のほほえみ

白椿

花のほほえみ

白椿

開善寺の早梅の精

[童話]開善寺の早梅の精 開善寺の早梅の精 16 「わしは、夢をみていたのだろうか。美しい 上品な女の人、舌がとけてしまいそうなうま い酒、おいしい料理。あれは、夢だったのだ ろうか。いや、夢ではない。わしは、梅香と なのる女の人と、たくさんの歌…

花のほほえみ

白椿

花のほほえみ

白椿咲き始め

開善寺の早梅の精

[童話]開善寺の早梅の精 開善寺の早梅の精 15 どのくらいの時間がすぎたのでしょうか。 文次が目をさますと、美しい女の人も、おいし い酒も、料理も消えていました。 文次は、一人ぽつんと、梅の木の下に立ってい ました。 梅の花が、月あかりに照らさ…

花のほほえみ

ばら

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ばら

開善寺の早梅の精

[童話]開善寺の早梅の精 開善寺の早梅の精 14 袖の上に落ちて匂へる梅の花 梢に消ゆる夢かとぞ思ふ 「袖に落ちた梅の花は、夢の中でちぎった女 性のようだ」という意味の歌をよんだ文次は、 眠くなってねてしまいました。 女の人は、文次の寝姿をじっと…

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ばら

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開善寺の早梅の精

[童話]開善寺の早梅の精 開善寺の早梅の精 13 すると、 「次は、私がよみますね」 そういって、女の人は、すらすらと歌をよみ ました。 「どうやったら、こんなに早く、歌がよめる のだろう」 文次は、ふしぎに思いました。 文次が一句よむと、続けて女…

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ばら

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開善寺の早梅の精

[童話]開善寺の早梅の精 開善寺の早梅の精 12 「文次さん。ちょっと待っていてくださいね」 そういって、女の人は奥へ入っていきました。 そして、酒と料理を持ってきました。 「さあ、文次さんどうぞ。体が温まりますよ」 女の人は、文次に酒をすすめま…

花のほほえみ

ばら

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開善寺の早梅の精

[童話]開善寺の早梅の精 開善寺の早梅の精 11 「私、文次さんとゆっくりお話がしたいの です」 「梅香さん。ほんとにおじゃましていいの かな」 文次が、聞きました。 「どうぞ、えんりょなく。おいしいお酒を ごちそうしますよ」 誘われるままに、文次は…

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開善寺の早梅の精

[童話]開善寺の早梅の精 開善寺の早梅の精 10 「わしは、戦が大きらいじゃ。罪もない人を 傷つけたり、殺したりするのをみていると、 ほんとにむなしくなる。一日も早く、戦のな い世の中になってほしいものじゃ」 「そうですね。平和な世の中になるとい…