ふしぎな鈴


  ふしぎな鈴41


それだけではありません。
娘とすごした鎌倉の様子が、走馬
灯のように頭の中にうかんできた
のです。
「おとうさま、おとうさまー」と
よぶ娘の声まで、校長先生ははっ
きりと思い出しました。



「やはり、かなは私の娘だったのだ」
校長先生はそう確信しました。
「しかし、かなはまだ幼い。
遠い昔のことを話したところで、
どうなるものでもない。



かなもいつか私のことを知るだろ
う。その日がくるまで、そっとし
ておこう」
校長先生は、そう心に決めました。


            つづく



     昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20081222#p1



「ふしぎな鈴」は、みほようこ
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。









リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。



http://www.bk1.jp/product/02593627



「鳥影社」へ直接注文することも
できます。
    
   送料は無料です。


http://www.choeisha.com/