ふしぎな鈴42
「かな、いいものをあげよう。
桜の鈴だよ。ほら、いい音がする
だろう」
「リーン・リーン・リーン」
校長先生が鈴をふると、鈴虫が鳴
いているような音色が、あたりに
ひびきわたりました。
「かな、この鈴をふるとね、花や
小鳥とお話ができるのだよ。
でも、本当にやさしい心をもって
いる時しか、花や小鳥とお話する
ことはできない。
かなが今のようなやさしい心をず
っともち続けることができれば、
かなが好きなお月さまや星とも、
お話ができるようになるよ」
「わぁ、うれしいなぁ。
もしかして…もしかして…その鈴は
小桜姫さまが大切にしていた鈴で
すか?」
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20081223#p1
「ふしぎな鈴」は、みほようこの
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。
リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。
http://www.bk1.jp/product/02593627
「鳥影社」へ直接注文することも
できます。
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