[童話]火とぼし山
火とぼし山 14
第二章 再会 3
小さな火をみてから、一時間後。
やっと、次郎の所へたどりつきました。
家を出てから、どのくらいの時間がたっ
ているのでしょうか。
「次郎さん。会いたかったわ」
きよは、次郎にかけよりました。
「きよちゃん。ほんとにきてくれたのだ
ね。ありがとう。おらも、きよちゃんに
会いたかった」
次郎は、笑顔できよを迎えてくれました。
きよは、次郎の笑顔をみたとたん、疲れ
がいっぺんにふきとびました。
「次郎さん。この一週間、とても長かっ
たわ。時間が止まっているのではないか
と思ったくらい」
「おらも」
つづく